花ウメ、実ウメの分類
花の鑑賞が主体なものを花ウメ、果実の収穫が主なものを実ウメとして区別していますが、実際には厳密な区別はありません。
性による分類
古い時代から花ウメは、特徴のある品種群を「性(しょう)」という単位で束ねる分類がなされてきました。現在では、これらの性による分類をさらに大きく3つの系統(系)」に束ねた「系統(系)」という分類も一般的になっています。
しかし、そもそも性による分類は花や枝葉などの特徴だけを見て束ねたものであって、分類にはかなり無理があります。そのため、はっきりと分けられないものも数多く出てきてしまいます。性による分類はまだまだ課題が多く、分類する人によって性の数が異なってしまうこともしばしばです。
日本梅の会では、一般の人が少しでもわかりやすいよう、思いきって性の分類を簡素にし、野梅系(野梅性・青軸性・難波性・紅筆性)、緋梅系(緋梅性)、豊後系(豊後性)の計6性に分類しています。
梅の花色表現
花色の表現は古くから多様で、本来の紅色という意味で「本紅」、極薄い紅色のことを「淡紅」「淡紅色」「薄紅色」などいろいろな表現がある。花弁の色が一様でない場合もいろいろな表現が使われている(下の写真を参照)。しかし、実際には一般にあまり馴染みのない表現も多く、伝わりにくいものもある。そこで本会では、「本紅」を濃紅色、「淡色」を極薄紅色にするなど、紅を使っての表現など簡素な用語に統一している。

底紅:爪紅の逆で周りが薄紅か白色、花心部が紅色のもの。
花弁の枚数
一重であれば通常は5枚であるが、6~8枚の場合もある。また10枚前後のものもあり、これを半八重とよぶことがある。これよりも花弁の多いものを八重と呼び、八重では15枚のものが最も多く、45枚ほどの花弁をもつ品種まである。もちろん、きちっと収まらず1~3枚多い、あるいは少ない花もある。
旗弁といって、雄しべが花弁状に変化したものも品種によってはよく見かける。また、
花弁と花弁が重なり合うことを「合弁」、離れて咲くことを「離弁」と呼んでいる。

一重の花

八重の花


合弁の花

離弁の花
品種一覧